医師が語るアレルギー性結膜炎の症状と治療法、対策のポイント

アレルギー性結膜炎とは

アレルギー性結膜炎とはアレルギー反応を起こす物質(アレルゲン)が、呼吸によって体内に入ることや、目の表面に付着することで、眼球の結膜と言う場所に炎症を引き起こす病気です。アレルゲンに具体的に季節性のものや、非季節性のものがあります。季節性のものだと、例えばスギ、ヒノキ、イネ、カバノキ等の花粉によって生じるのや、非季節性のものだと、イヌ、ネコ、ダニ、金属、薬剤等によって生じることが知られております。

アレルギー性結膜炎とは

アレルギー性結膜炎の症状

アレルギー性結膜炎の症状としては、目の痒み、腫れ、目の異物感が生じます。アレルギー性結膜炎が生じると、結膜の乳頭と言う部分の増殖が認めらます。痒みや腫れはご存知の方もおられると思いますが、乳頭増殖については聞かれない方が多いのではないでしょうか。
では乳頭増殖について画像を用いて説明します。下記の画像ですが左は正常な人の上まぶたを裏返した時の画像ですが、凹凸はありません。真ん中の画像はアレルギー性結膜炎の患者さんですが表面に少し凹凸があるのが分かります。この凹凸の部分が乳頭増殖の状態です。右の画像ですがここまでくると凹凸が明瞭となり強い乳頭増殖が生じているのが分かります。乳頭が巨大に増殖しているので、巨大乳頭結膜炎と呼ばれます。この状態になると、巨大乳頭がヤスリのような状態になり、角膜障害などを生じることが知られています。

アレルギーの治療

アレルギーの治療ですが、眼科の場合は点眼加療が一般的です。点眼の種類には軽症な場合だと痒みが生じる物質を抑える、抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエーター抑制薬、重症な場合だと、ステロイドの点眼治療や免疫抑制薬を用いることがあります。

アレルギー性結膜炎の対策

アレルギー性結膜炎の対策のポイントは、日常生活でできるだけアレルゲンに触れないことです。例えば、花粉症の場合ですと、花粉症対策用のメガネの装着やマスクの使用、帰宅時に衣類についた花粉を払い落とす、帰宅後は手洗い、うがい、洗顔を心がける。

また、ハウスダストの場合では掃除をこまめに行うことや、畳や絨毯にダニが繁殖しやすいことから、フローリングに変更や絨毯を天日干しすることが効果的です。

では、最後にアレルギー性結膜炎のことで患者さんによく質問されることについてQ&Aという形で簡略的に述べたいと思います。

よくあるご質問とその回答

Q1:自分のアレルギーを引き起こす物質(アレルゲン)を知ることはできます?
A1:スクラッチテスト(アレルゲンの物質を皮膚に接着させて反応をみるテスト)や皮内テスト(アレルゲンを直接皮内に注射して反応をみるテスト)や採血検査で分かります。

Q2:アレルギーの原因となる花粉にはどんなものがあるのでしょうか?
A2:アレルギーの原因となり花粉には先程の説明に書いているように、スギ、ヒノキ、イネ、カバノキに加えヨモギ、ブタクサ、イチョウなどが知られております。大切なことは、自分がどの種類の花粉がアレルゲンなのかを知ることだと考えます。

Q3:コンタクトレンズでもアレルギー反応が出ると聞いたことがあるのですが本当でしょうか?
A3;一般的に2weekタイプのコンタクトレンズでのアレルギー反応が生じることがあります。コンタクトレンズの場合は痒みを伴わず、巨大乳頭結膜炎が生じることが多いです。これはコンタクトに付着したタンパク質等が原因となって生じます。コンタクトを使用している方で違和感が生じている場合はすぐに眼科を受診しましょう。

Q4:運動や入浴後に目の痒みがひどくなります。どうしてでしょうか?
A4:運動や入浴等によって体を温めると、痒みの原因となるヒスタミンという物質が体内で通常より多く生じることがあります。これを温熱蕁麻疹(じんましん)と言います。温熱蕁麻疹が疑われる場合には、病院で実際に温熱刺激を皮膚に加え、その後の皮膚変化を医師が評価する検査が行われることもあります。

Q5:毎年スギ、ヒノキの花粉症で悩まされるけど、予防はできないのでしょうか?
A5:花粉症では、花粉の飛びはじめる約1カ月前から抗アレルギー点眼薬を点眼すると、症状が軽くなったり、症状が生じる期間が短縮されたりします。
スギ花粉症であれば、毎年2月頃に花粉の飛びはじめる時期なので、抗アレルギー点眼薬を1月の中旬からつけておけば安心です。毎年スギ、ヒノキの花粉症に悩まされている方は、1 月中に眼科を受診し、抗アレルギー点眼薬を処方されるのが最適です。